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【科学】野口さん、のびのび宇宙生活3カ月(産経新聞)

 ■仕事は全力投球/つぶやきで情報発信も

 宇宙飛行士の野口聡一さん(44)は国際宇宙ステーション(ISS)での暮らしが100日を超え、約半年の滞在期間の折り返し点を回った。仕事も遊びも全力で楽しむ“野口流宇宙ライフ“の前半戦を振り返る。(長内洋介)

                   ◇

 若田光一さん(46)に続き、日本で2人目の長期滞在飛行士となった野口さん。サムライのようなイメージが強いが、ユーモアと遊び心の持ち主でもある。

 「兄ちゃん(若田さん)がまじめに頑張ったので、次男坊の私は肩の力を抜いて、ちょっとやんちゃなところを見せられたら」。打ち上げ前の宣言通りに、やんちゃぶりを発揮している。

 ラジオ番組にディスクジョッキーとして出演したほか、地上のコンサートに宇宙から特別参加して横笛を演奏。念願だった手巻きずしを握ったり、バンクーバー五輪で日本を応援するため、紙細工のスキー板を履いてジャンプしてみたりと、縦横無尽に宇宙生活を楽しんでいる。

 特に熱心なのはミニブログ「ツイッター」の書き込みだ。地球の美しさや自身の暮らしぶりについて、ほぼ毎日つぶやいている。

 「シャトルが運んできてくれた胡瓜(きゅうり)と檸檬(れもん)が、涙が出るほどうまい。どっちも丸かじりです」(2月13日)

 「お昼ごはんはロシアモジュールで食べました。なぜかBGMが浜崎あゆみだった」(2月17日)

 「今日は大掃除です。掃除機、拭(ふ)き掃除、エアフィルターの掃除、ごみ集め。掃除は地上と変わりませんなあ。人が多いとごみも多いのも同じ」(2月20日)

 「札幌の夜景です。あまりにきれいだったので(画像を)速攻アップ。朝刊に間に合うかな(笑)?」(3月7日)

 「午前中は空調装置のフィルター交換を行いました。あっという間に昼。はらへったー」(3月16日)

 こうした情報発信が可能になったのは、ISSの通信環境が改善され、飛行士がインターネットに直接、アクセスできるようになったためだ。野口さんはネットを利用した電話でも家族と毎日、会話を交わす。

 野口さんとテレビ電話で2週間ごとに面談し、心理面で支援している宇宙航空研究開発機構(JAXA)の井上夏彦主任開発員は「外の世界とのつながりを大事にしているようだ。自ら情報発信することで地上との隔離感が減少し、リラックスやストレス解消に役立っている」とみる。

 井上さんによると、野口さんの体調は良好で、食欲も落ちていない。筋力維持に必要な運動器具が一時故障するトラブルがあったものの、休日には映画のDVDを楽しむなど、精神的に安定した日々を送っているという。

 もちろん仕事も順調だ。ISSの日本実験棟「きぼう」では、光触媒への応用が期待される新材料の実験や、新薬開発につながるタンパク質の結晶生成実験などに従事。きぼうのロボットアームの先端に付けて使う「子アーム」の設置にも成功した。

 JAXA有人宇宙環境利用ミッション本部の荒木秀二参事は「任務を計画的に、着実にこなしている。素晴らしい活躍ぶり」と評価する。

 後半戦も楽しみは多い。初飛行が目前に迫った山崎直子さん(39)とISSで合流し、どんなパフォーマンスを披露してくれるか。今月中旬には、日本人として初めて宇宙で誕生日を迎える。家族からビデオメッセージが届くのを楽しみにしているという。6月2日の帰還まで充実した日々が続きそうだ。

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